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2018年10月27日
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延喜21年(921年)の今日、10月27日
空海は、醍醐天皇から「弘法大師」の諡号(しごう)を贈られました。
よって、本日は「弘法大師」にかかわるエピソードを
紹介したいと思います。
能筆家として著名な空海に対し、
「弘法 筆を選ばず」という有名な諺がありますが、
たぶん、90%以上の人が 国語の先生を含め、
意味を間違って覚えていると、思います。
ここで言う「筆」とは 道具としての「筆」ではなく、
書体を指します。
すなわち、「弘法 筆を選ばず」とは、
空海は、どんな書体をもよく書きこなした。
との意味であり、どんな粗悪な筆でも上手に書いた。
との意味ではありません。
事実、空海の著書である「遍照発揮性霊集」の中に、
「よい筆を使うことができなかったので、うまく書けなかった」
という言及があります。
さらに、「能書(のうしょ)は必ず好筆を用う」と、示しており、
本人はむしろ、よく筆を選んだ人であります。
空海は、遣唐使として唐に渡り、筆の製造法を学び、
帰国後、筆の製造法を全国に広めたほど、筆にはこだわっていたのです。
なお、空海は 書体によっても筆を使い分けていました。
適材適所ということでしょうか。